>>9
>なにが資料としての価値をもつかは後世にならねばわからんのだよ…

その辺興味深いのが敦煌の隠し部屋から発見されたいわゆる敦煌文書ですね。

この文書はその膨大な量で極めて高い学術/考古学的価値を有しますが、それらの文献は所謂公文書や経典といった
時の権力や宗教勢力が世に残さんとする類のモノだけでなく、現地の役場の帳簿や出納帖も混じっていれば、ここで
学んだ生徒らのテキストや書き損じなんかも含まれていて、それらは普通後世に残らない類の書類です。

しかしそれらもまとめて隠し部屋に詰め込まれて千年以上その存在を忘れ去られ、20世紀に入って西欧や日本の
探検隊が敦煌に分け入り分捕り合戦をしたのですが、なぜこんな場所に詰め込まれたのかは今もって謎。

それはさておき、他所の遺跡や文明では確実に消え去ってしまうであろう下々の書類や文献が偶然とはいえ
大量に保存され後世に伝わったのは、考古学的に大変意義のある出来事でした。