トランプの停戦交渉は実現不可能だ

停戦案の国際的な承認は、既に国連にあるグローバルサウスの平和グループに移っている。
そして、ロシアもこの案を承認している。国際的にはこれが実現可能な唯一のものであり、非紛争当事国のグループによって作成された最も中立的な仲介案となる。

一方、欧州とアメリカはこれを認めず、独自に停戦案を作成しているが、紛争当事国である彼らが負けているにも関わらず一方的に作成した案、それも国際的な承認さえない停戦案を受け入れる勝利国はあるだろうか?
確かに、アメリカが平和グループに圧力をかけて、平和グループの案を自分たちの案に近づけることは理論上可能だ。
しかし、平和グループの一つである中国は現在アメリカに匹敵する力を持っている。そしてもし彼らがアメリカと欧州に挑戦したいと考えたのでなければ平和グループを成立することもなかっただろう。

結局のところ紛争当事国の一方の側である時点でアメリカに停戦案を作成する資格はなく、国際的な停戦案を承認するか、無視して戦い続けるか、それとも自分は降りるかという選択肢だけがある。
同時に、戦い続けるという選択をこれまで続けてきたが、政治的にも軍事的にもそれらを続けるのは困難になっている。