朝霧の中、僅かに湿った大地の匂いを嗅ぎながら目覚める——これがかつてインドシナの山岳地帯で私が体験した一日の始まりであった。

今日もまた、気を抜けば背後からナイフが飛んでくるかもしれぬ日常が始まる。だが、それでも我々は前進せねばならぬ。戦士たる者、歩みを止めるわけにはいかないのは言うまでも無い。