これは海軍の電探開発の第一人者の一人で戦後も自衛隊でレーダー開発を進めた松井中佐が言っていて確かにその通りなんだが陸海で電探開発の進め方が全然違ってた
海軍は歴史的に無線通信が重要なので海軍工廠内に電波兵器部門を持っており基本的に海軍内部で開発を行ったのに対して、陸軍はそんな大げさな研究機関がないので基本的に民間企業に開発を投げて電探開発を行った これは今でも変わらんかもな
なのでと言う訳でもないが陸軍側には「闇夜の提灯」みたいな賢しい事を言う人はおらず英独で電波探知機作っているらしいと聞いたら、出入りの業者にこんなのがあるみたいだから一つ作ってみてよと言うフットワークの軽さがあった
なのでレーダー開発は一貫して陸軍の方が先行しており昭和11年から研究を開始して昭和14年の陸軍演習で反射波を受ける事に成功してNECが最初の探知機開発に成功している 大体海軍より2年早かった
そう言う事情もあり終戦で軍が解体された時に海軍の電波兵器開発組織は綺麗に解体されたが、陸軍の開発をやっていたNECやら東芝の研究開発部隊はそのまま戦後も存続する事になる 彼らが再軍備が始まってからの自衛隊向け電波兵器を担う訳だ 最近でもNECだと携帯基地局用のマイクロ波伝送装置がヒット商品だったけどああ言うのも帝国陸軍の軍用技術の系譜になるな