北朝鮮の現地住民が語る駆逐艦事故「もはや技術者がいない」
高英起 デイリーNKジャパン編集長/ジャーナリスト
5/30(金) 6:05
(前略)
市民の関心は、「なぜあんな事故が起きたのか」ということに集まっている。
清津造船所は規模、技術の面で南浦(ナムポ)造船所と並ぶ国内トップレベルの造船所だからだ。

情報筋によると、清津造船所は構造上、艦を後方へ滑らせて進水させられないため、横向きに滑らせて海に浮かべる「側面進水」の
方式を取っており、過去に建造された大型艦はいずれもこの方式で進水してきた。

1990年代後半の経済危機「苦難の行軍」以前には、1万4000トン級の貨物船を10隻以上、1991年には2万トン級の船舶も建造している。
だが、それ以降は大型船の建造ができず、技術が若い世代に継承されなかったようだ。

情報筋は、「今回の側面進水が失敗した原因について、人々は『苦難の行軍』以降、造船所で大型船を一隻も建造しておらず、
ベテランの技術者が全員退職する一方で世代交代に失敗した結果、今いる技術者が側面進水の経験を持っていなかったためでは
ないかと考えている」と語った。

なお、かつては敷地面積60万平米、従業員数2万人を誇る巨大な造船所だったが、苦難の行軍の頃に造船能力を喪失し、労働者たちは
部品や設備を外して売り払ってしまった。
ロシアからコンテナを作って欲しいとの注文が入った際にも、鉄板が手に入らず製造できなかったというのが、当時の従業員の証言だ。(後略)
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/13115ca0c0f0e5e6489fad8a210a49c4aad9e4d0

北朝鮮で建造可能な商船は最大でも2万トン級だったが、今は設備と人材も失われて大幅に機能低下している所に、無理して5千トン級の
ミサイル艦を横滑り進水させたらあのザマに。