ロシアの「夏季攻勢」はすでに始まっており、現在進行形で続いていると見られています。ただし、その勢いには陰りも見え始めています。

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🔥 夏季攻勢の現状(2025年6月時点)

- 開始時期:6月上旬から中旬にかけて、ロシア軍はドネツク州やスミ州で攻勢を強化。
特にポクロウシク~トレツク間の防衛線を突破し、1日平均14平方kmを占領するなど、昨年11月以降で最速の進撃速度を記録しました

- 空爆の激化:6月24~25日には、ドローン367機・ミサイル56発がキーウを含む各地に飛来し、戦争開始以来最大規模の空襲となりました

- 戦車部隊の損耗:一方で、6月19日にはロシア軍の戦車隊が壊滅的打撃を受けたとの報道もあり、攻勢の持続力に疑問符がついています

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🧭 今後の見通し

- ISW(戦争研究所)は、現在の攻勢は「限界に近い消耗戦」であり、これ以上の大規模攻勢は難しいと分析しています

- ウクライナ側のドローン・砲兵・地雷による防衛網が強化されており、ロシア軍の補給や人員交代が困難になっているとの指摘もあります

つまり、ロシアの夏季攻勢は「始まったが、すでに息切れの兆候あり」というのが現状です。プーチン政権にとっては、ドネツク・ルハンシク・ザポリージャ・ヘルソンの4州を“完全奪還”できるかどうかが政治的な生存線となっており、今後の数週間が極めて重要な局面になりそうです。