コーカソイドとはヨーロッパ人がキリスト教的価値観に基づいて自己を定義するために創出された概念である。
戦後しばらくまでの人類学は科学的・客観的根拠に乏しい、偏見や先入観に満ちた内容であることが多く、
人種差別的な思想を多分に含んでいた。
事実、提唱者であるブルーメンバッハもさまざまな人間の集団の中で「コーカサス出身」の「白い肌の人々」が
最も美しい、人間集団の「基本形」で、他の4つの人類集団はそれから「退化」したものだと考えていた[3]。
つまり最初の時点で白人至上主義的な考えが基盤に存在していたのである。