>>514
西側の結束が理想的な協調体制かどうかは議論の余地がある。しかし、NATOの拡張や対ロ制裁の継続、ウクライナへの軍事・経済支援など、制度的な対応力の強化は進んでおり、結束の実態は一定程度存在している。アメリカが自国の利益を重視するのは当然であり、同盟国が武器を調達する構造も事実ではあるが、それのみをもって西側の全体的な連携を否定するのは早計である。

日本にとって西側との連携は、防衛力の保持、経済活動の安定、法の支配・民主主義の制度維持に不可欠な基盤となっている。仮に西側との関係を断ち、ロシアと接近する選択をした場合、日米同盟の喪失、経済的孤立、報道・言論の自由の後退など、自由な社会やグローバル企業の存続に深刻な影響が及ぶ可能性が高い。

西側に依存することが理想ではないとしても、現状の地政学的構造のもとでは、日本が安全保障や経済秩序を維持する上で、ある程度の連携は不可避となっている。