>>522
西側との結束強化が非西側諸国との対立を招くという見方は一面の懸念ではあるが、現実の国際関係は必ずしもゼロサム構造ではない。日本は西側の枠組みに参加しつつ、インドやASEAN諸国など非西側との協力関係も維持しており、外交的柔軟性を確保している。

西側との結束は、安全保障や経済秩序の安定に資するものであり、法の支配や自由貿易といった基本的価値の共有を通じて、日本の国益に合致している。結束強化は対立のための手段ではなく、秩序維持のための選択であり、非西側諸国との関係を排除するものではない。

むしろ、価値と利益の両面で多層的な連携を構築することが、国際的孤立を避け、日本の外交的選択肢を広げることにつながる。結束強化は対立の固定化ではなく、安定的な交渉力の確保と抑止力の維持に寄与するものである。