ロシア軍に関して、崩壊という言葉を使うのはまだ早いかもしれないが、明らかに深刻な構造的問題を抱えている。

人的・装備的損耗が著しく、2025年の前半だけで数千両の戦車・装甲車・自走砲などを喪失。死傷者も増え続けており、兵士の士気低下が報告されている。補給の遅れや指揮系統の不備、腐敗、古い戦術の継続などが要因とされる。

2023年のワグネル反乱以降、軍と政府の間に深い不信が残っており、兵士の一部では脱走も相次ぐ。戦力の補充は高額な報酬による志願兵頼みで、国内経済への悪影響も指摘されている。

ドネツクやルハンシクなど一部地域で攻勢は続いているが、ここ数か月間、戦線の大きな変化は見られない。戦術的には局地的な進出があっても、戦略的な突破には至っていない。

崩壊はしていないが、限界が近い可能性はある。粘り強く持ちこたえているが、長期戦になるほど内部の歪みが深刻化するという状況。