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[FT]衰退する西側リベラリズム 批判より前向きな主張必要

>第1は信念の欠如だ。トランプ氏やファラージ氏、ルペン氏らの危険性を指摘するのは当然で、指摘しないのは怠慢だ。だが彼らについて否定的なことを主張するだけでは不十分だ。
>「私は美人でないかもしれませんが、隣の醜い人よりはマシだと思いませんか」などと美人コンテストで発言する人が優勝することは決してない。
>「団結すれば強くなる」「共に闘えば勝てる」といった選挙スローガンでは根底にある不確かさを隠すことはできない。
>クリントン元大統領が「強くて間違っている者は、弱くて正しい者に常に勝つ」と語ったように、内容的に正しいだけでは人はついてこないし、
>堂々と自信を持って間違ったことを言うリーダーは中身が間違っていても多くの人を動かしてしまう。
(中略)
>リベラル派は「科学に従え」と主張したが、科学への信仰と混同していた。科学とは試行錯誤の過程であり、異論に耳を傾ける余地があってこそ成り立つ。
>これは大学のキャンパスでも新聞社、シンクタンク、社会全体での議論でも重要なルールだ。
>多くの若い有権者、特に男性には今のリベラル主流派は保守派のように思える。高学歴のエリートがあるべき発言や行動規範を作り、押しつける。
>拡大している宗教は他の宗教から人を取り込もうとする。衰退の途にある宗教は異端者らを追い詰める。西側の今のリベラリズムは、その行動も考え方も危険なほど後者に近い。
>リベラル派への朗報は、自分たちが自信を失った後に復活できた経験が過去にあることだ。悪い知らせは、その復活の必要性を認識させた出来事は大量殺りくを繰り広げた第2次世界大戦だったという点だ。
>人類は学び続けるものと期待するだけでは戦略ではない。今の世界で必要なのは、自由民主主義に関するもっと前向きな主張だ。