(続き)
タイ空軍はまた、スウェーデンから取得したグリペン-C(単座)とグリペン-D(複座)計12機のうち、11機を引き続き保有している。
コックピット近くにカナード(先尾翼)を持つのが特徴のグリペンは、F-16に比べると推力重量比は劣るものの、レーダー反射断面積は小さく、
運用コストも低く、また、はるかに短い簡易的な滑走路からも安全に運用できる。
報道によれば、タイと中国が2015年に行った合同軍事演習で、タイ空軍のグリペンは中国空軍のJ-11(殲-11)戦闘機との視程外(BVR)
空対空戦闘で優勢だったという。

・カンボジア軍は中国製の防空システムを配備
戦闘機の兵装面では、タイ空軍はフランス製のATLIS-IIレーザー・光学照準ポッドを取得し、それをペイブウェイII(簡単に言えば500ポンドもしくは
2000ポンドの通常爆弾を精密誘導弾薬に転換する改修キット)と組み合わせて運用していることが知られている。
また、GPS(全地球測位システム)誘導で射程80km以上(発射高度による)の韓国製KGGB滑空爆弾や、赤外線画像誘導で射程がより短い
米国製AGM-65マーベリック(D型とG型)空対地ミサイルも配備している。

こうした誘導弾薬が重要なのは、たんに攻撃の精度と有効性が高まるだけでなく、搭載機は敵の短距離防空システムの射程から十分離れた
スタンドオフ攻撃が可能になるという点にある。
たとえば、カンボジア軍が保有する中国製の携行式ミサイルや旧ソ連製の対空機関砲などがそれにあたる。
(中略)
タイ空軍の古い米国製F-5軽戦闘機(2031年退役予定)やドイツ・フランス製のアルファジェット攻撃機・練習機は使用されなかったとみられる。
タイ政府は現有のグリペンよりも高性能な新型のグリペン-E/Fを1個飛行隊分取得する方針だが、スウェーデン政府は新たな売却に先立ち、
国際法に関する自国の見解に照らし、タイによる今回のグリペンの実戦使用が問題なかったか評価する可能性がある。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ec0062893ebc32a46bf238affd659cc30e0c607c?page=4

これがグリペンの実質的なデビュー戦?

いずれにしろトランプのお節介停戦仲介が無ければ、空軍力で圧倒的に優るタイ空軍が更に戦果を積み上げていただろうから、タイ空軍幹部は
暴れ足りなかったというのが本音でしょう。