>>304
ドンバスやクリミアの「親ロシア的住民像」は、実際にはネズミ講型の支配構造の結果にすぎない。

ロシアの統治は理念ではなく利得の分配で成り立っており、上層はモスクワの庇護で特権を得、下層を搾取して維持される。

忠誠は利益への期待で買われ、分配が止まれば一気に崩壊する仕組みだ。

占領地では給与の遅配、物資不足、徴兵の強制が相次ぎ、当初の「安定」や「保護」の約束は裏切られた。

支配層は住民の自治を奪い、公共資産を私物化して利益を上層に集中させる。こうした構造の下では、住民の「親露感情」はもはや表面的なもので、実態は恐怖と依存の関係にすぎない。

さらに、占領地では拷問、強制投票、脅迫、秘密拘禁などが報告されており、国家組織の外郭に「ヤクザ的支配者」が存在する。
国連や人権団体の調査でも、住民を従わせるための私的暴力や拷問施設が多数確認されている。
これは単なる戦争犯罪ではなく、恐怖による支配を制度化したものだ。

住民にとっての現実は、政治的理念よりも生存と恐怖の均衡であり、ネズミ講的搾取構造にヤクザ的暴力が結びついた支配形態といえる。
ロシアの占領地では、軍と治安部隊が形式上の権力を握る一方で、地方では「配給」「徴用」「治安維持」を口実にした非制度的暴力が横行している。
支配層は恐喝と利益分配を使い分けて住民を統制し、従わない者には暴力と拘束が加えられる。
これは国家というよりも、暴力団的な利権ネットワークに近い。

ロシアが支配した地域で豊かさや自由が拡大した例はなく、すべての地域で人口減と経済縮小が進行している。結局、支配者がネズミ講型である限り秩序は長続きせず、ヤクザ的暴力が結びつくほど崩壊は加速する。住民とウクライナの対立ではなく、住民とこの寄生構造との闘いが続いている。