光ファイバーとFPVについて - ウクライナのドローントレーナーへの質問
https://www.defensenews.com/global/europe/2025/11/07/of-fiber-optics-and-fpvs-6-questions-with-a-ukrainian-drone-trainer/
「Typhoon」部隊はFPV中心の無人機専門部隊で、操縦+即修理できるエンジニア兼操縦者を育てている。
新規操縦者育成は最低3か月、だが「技術理解(電子・無線)」がないと使い物にならない。
電子戦(EW)が激化しており、対策は@周波数の分析→ギャップ利用、A受信機の冗長化(複数受信機・偏波の使い分け)。
ミッション成功率の目安:熟練FPV操縦者で70–80%、中級で40–50%、新人は20%前後。
西側の固定翼偵察機は有用だが、メーカー側に前線でのEW試験や現場フィードバックが欠けることが多い。
ファイバー式は成功率が低め(概ね40–50%)で、ケーブル切断や地形・天候・砲火で脆弱。

実務的推奨
教育:操縦3か月+電子/修理実習を組み合わせたハイブリッド訓練カリキュラムを標準化する。
テスト要求:供給する無人機は実戦EW環境での試験(スペクトラム遮断・データリンク妨害を含む)を必須条件にする。
設計:FPVは複数受信機+多偏波アンテナを標準装備に。プロトコル多重化(異周波・異変調)の採用を促す。
ロジ:スペアパーツの多様化(TX/RX/ビデオ送信機の周波数帯別在庫)と、前線での即時交換体制を作る。
ファイバー式:スプール材の潤滑性・径・被覆の改良と、経路プランニングツール(地物回避自動化)を開発投資。
UGV(無人地上車両):開発段階で「視界遮断/遠隔運用/地形ハードテスト」を義務化し、現場オペレータによる評価を必須化。
情報共有:前線で得たEWデータ(周波数帯・タイミング)を迅速にメーカーへフィードバックする公式チャネルを設置する。短周期(48–72時間)でのアップデートが望ましい。

戦術的含意
熟練パイロットの増強が最も効果的(少数精鋭の価値)。
固定翼+FPVの連携がEWを突破する現実解(キャリアがリレーと偵察を兼ねる)。
ファイバー式は「深襲」に有望だが、成功率は運用と路面条件に強く依存。常に代替案(砲撃、別周波FPV)を用意するべき。