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クマに餌を与える:ロシア軍の兵站と既成事実を詳しく見る
https://warontherocks.com/2021/11/feeding-the-bear-a-closer-look-at-russian-army-logistics/
アレックス・ヴァーシニン2021年11月23日

ロシア軍の兵站部隊は、鉄道から遠く離れた場所での大規模地上攻勢を想定して設計されていない。機動部隊内部のロシア補給部隊は、西側諸国の同等の部隊よりも規模が小さい。
同等の兵站能力を持つのは旅団のみだが、厳密な比較ではない。ロシアの編成は、米軍の4分の3の戦闘車両しか保有していないが、砲兵はほぼ3倍の規模を誇っている。
書類上(すべての旅団が全大隊を擁しているわけではない)、ロシア旅団は1旅団あたり2個砲兵大隊、1個ロケット大隊、2個防空大隊を擁しているのに対し、米軍は1旅団あたり1個砲兵大隊と1個防空中隊を擁している。
砲兵大隊と防空大隊が余分に配備されているため、ロシアの兵站要件は米軍よりもはるかに大きい。

ロシア軍は、補給集積所から90マイル以上離れた兵站要件を満たすのに十分なトラックを持っていない。
180マイルの範囲に到達するには、ロシア軍は各物資技術支援旅団にトラックの割り当てを2倍の400台に増やす必要がある。

ロシア軍は国境から90マイル以上も離れた場所で、兵站の中断なく地上攻勢を行うことは困難だろう。
NATOにとって、これはロシアによるバルト諸国やポーランドへの大規模な侵攻を懸念する必要性が軽減されることを意味する。
むしろ、ロシア軍を補給拠点から遠ざけ、ロシアの兵站インフラや兵站部隊全体の難所を狙うことで、ロシアの兵站上の課題を突くことに重点を置くことができる。
また、ロシアは既成事実化戦略の一環として大規模な侵攻を行うよりも、兵站的に持続可能な90マイル圏内の敵領土の一部を奪取する可能性が高いことを意味する 。