バイコヌール基地のサービスタワーの崩壊によりロシア宇宙飛行士の軌道へのアクセスが阻止される
https://militarnyi.com/en/news/collapse-of-service-tower-at-baikonur-blocks-russian-astronauts-from-accessing-orbit/
発生日時 2025年11月27日
場所 バイコヌール宇宙基地の31番射点
原因 ソユーズMS-28の打ち上げ直後に、移動式サービスキャビンが倒壊し、火災防御用の溝に数メートル落下した。
被害 サービスブリッジやアクセス要素が変形し、31番射点が事実上使用不能となった。|
影響を受けたミッション 12月21日に予定されていた補給船プログレスMS-33の打ち上げが中断の危機に瀕している。
復旧見込み アナリストの初動推定では、復旧には最大2年かかる可能性がある。

損傷したのは、ロケットが射点に運ばれた後に機体の下部を取り囲むように設置されるサービスキャビン(SC)。
構造: ロケットの本体からわずか数インチの位置に、3つのレベルのアクセスプラットフォームを形成している。
機能:
ケロシンと液体酸素の供給ラインをロケットの第1段および第2段タンクに接続する。
打ち上げ前にロケットを垂直に保持する下部支持構造へのアクセスを提供する。
設計・製造: 設計は1956年にモスクワの中央輸送工学設計局(ソ連)が行い、製造はウクライナのNKMZ(ノヴォクラマトルスク機械製造工場)が担当した。
動作: 打ち上げ前には、キャビンは折りたたまれ、レールに乗ってプラットフォームの下のくぼみにスライドして格納され、耐熱シールドで覆われる。

ロシアの代替策の可能性
31番射点は、ロシアにとって現在唯一稼働しているソユーズとプログレスの有人打ち上げサイトであるため、ロシア連邦は代替設備を持ち込もうとする可能性がある。
代替候補地: 予備の機器を、長期保管されている1番射点、またはプレセツク、ボストーチヌイ、あるいは仏領ギアナのクールーなどの他の場所から持ち込むことが検討されるかもしれない。