エプスタイン・ファイルを専門家のように読む5つのポイント
https://www.theatlantic.com/newsletters/2025/12/how-to-read-the-epstein-files/685147/
米司法省は今後15日以内にジェフリー・エプスタイン関連の大量文書を公開する予定。

期待しすぎないこと
巨大スキャンダルになった理由の一つは、捜査が不十分だったこと。FBIは徹底的な捜査をしておらず、ファイルも「爆弾級」ではない可能性が高い。
文書量は膨大だが、公開済みの重複資料も含まれる可能性。とはいえ、新事実が再浮上する可能性はある。

最初期(2000年代)の捜査資料に注目
最初に作成されながら使われなかった起訴状案が含まれるかもしれない。
証拠(動画が入っていた可能性のあるPCなど)が押収前に持ち去られた件をFBIがどれほど追跡したか、エプスタインと司法省関係者の異例のやり取りの有無。
例:当時の検察官マシュー・メンシェル、司法省を辞めてすぐエプスタイン関係者の弁護についた弁護士ブルース・ラインハート。

2019年の再捜査資料にも注目
エプスタインがの拘置所で死亡した年(2019年)の捜査も重要。2008年のフロリダ捜査ほど、2019年の捜査内容はよく知られていない。

黒塗り部分をよく見る
政府文書の公開では通常、名前や情報が黒塗りで隠される。
今回の公開を義務付けた法律では、 「捜査中案件に関する情報」は除外してよいという規定。
本来隠すべきでない部分が黒塗りになる一方で、被害者の名前がそのまま露出する誤りが頻発する。すでに議会公開文書でも被害者名が誤って公開された。

断片的な情報に振り回されないこと
エプスタイン関連文書は断片的でコンテキストが欠けているため、誤解や陰謀論を生みやすい。
エプスタイン自身も虚言癖があり、 彼のメールの文面だけで大物政治家との「関係」を判断するのは危険。
例:「トランプに関する “dirt”(弱み・スキャンダル情報)を持っている」と書かれていても、本当とは限らない。

DOJは本当に全面公開するか?
世間はすでにDOJの透明性に疑念を抱いている。特に、エプスタイン事件は“身内が身内を守る構造”が繰り返されてきたため、「また隠すのでは?」という不信が強い。
トランプは長年「関与を否定」しているが、最近になって文書公開に強硬に反対してきたことが注目されている。