>>789
単に性能が向上するとそういう印象を感じ易いだけだよ

よくレビューで書かれる感想で「広大な音場」「サウンドステージ」「空間の広さ」「定位感」こういった内容があるが、
これらは本質を捉えていない感想で、考え方自体が間違っている

ヘッドホンは左右の耳のすぐ側に存在するわけなので、物理的に凄く近い場所で音が鳴っている事には違いない
人間は近い音から距離や空間を錯覚しているだけで、実際に距離が遠くなったわけではない
構造上ヘッドホンの音は近い事に変わりはない

人間が距離や空間を錯覚する原因は様々な原因があるが、
感じた距離や空間の印象をそのまま距離や空間として捉えてはならない

音楽は、あくまでPCMデータを再生しているに過ぎず、
データの中には音波の波長と振幅の情報が保存されているので、本来データから感じ取れる距離や空間の感覚は固定化されており覆らない
ヘッドホンの違いで生じる差は性能や特性の優劣のみだ、その優劣を距離や空間などの印象で捉えてはならない

あくまで印象の原因を特定する事が重要で、>>727-731でも書いたが、
「音から感じた距離や空間など印象全般は、性能や特性の変化で発生した副産物に過ぎない」と考える事が重要

歪みが減少すれば音から荒さが取れて透明感を帯びるので、遠く感じられる場合もあるし、
過渡が良くなると音の滲みが減少して音が細くなるので、遠く感じられる場合もあるし、
S/Nが良くなる事によって音が大きく鳴る場所と静寂な場所の差分が大きく表現されるので、空間の大きさを錯覚する事もある
様々な特性などが総合的に向上する事で、音の分離が良くなって定位が良く感じたりするなど、原理に基づいて考える

知識の有無によって、性能や印象の捉え方が人によって異なる場合もあるね
俺が近い音だと言っても君は遠く感じるかもしれないし、
俺が性能が高いと言っても君は性能の高さを感じられないかもしれない
これは「性能が高い音を良い音だと感じる為には知識が必要になる場合もある」という話でもある

この様に、感じた印象は全て性能や特性の変動として考える事が重要で、距離や空間や定位感などは本質的に存在しない
感じた印象を感じたままの印象で捉えようとした時点で、考えがまとまらず結論も出ないのは当然だ