４歳児ら兄弟を「しばけ」同居男らに母親命じる

　大阪府箕面市の集合住宅で２０１７年１２月、筒井歩夢ちゃん（当時４歳）が暴行されて死亡した事件の公判では、歩夢ちゃんらへの虐待が日常的に行われ、エスカレートしていく実態が明らかになった。

　出会い系サイトで母親の麻衣被告（２７）と知り合った松本匠吾被告（２５）は、勤務先の同僚の大倉敏弥被告（２１）と一緒に仕事を辞め、２０１７年１１月から麻衣被告宅で同居を始めた。

　麻衣被告は離婚後、歩夢ちゃんら兄弟を一人で育てていたが、１６年６月に育児放棄の疑いで児童相談所が兄弟を一時保護していた。公判では、麻衣被告と以前に交際していた男性の「（麻衣被告が）子供の頭を壁にぶつけたり、首を絞めたりしていた。数え切れない暴力を見た」との供述調書が読み上げられた。

　歩夢ちゃんの遺体には全身の３８か所にあざなどがあった。松本、大倉両被告は被告人質問で、麻衣被告に生活費を負担してもらっていたため、「（兄弟を）しばけ」と言われて断り切れなかったと説明。当初は軽く手を上げる程度だったが、手足を押さえつけて殴るなど徐々に激しさを増していったとし、松本被告は、ストレスのはけ口として自発的に暴行したこともあったと話した。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20190225-OYT1T50228/