大坪氏は直撃取材に「だから何? そういうホテルがあるかもしれないけど、私は承知してません。失礼ですよ!」などと回答。
和泉氏には書面で事実関係を質したが、「回答を差し控える」としている。

 厚労省出身で労働問題コンサルタントの田岡春幸氏が指摘する。

「室内で行き来できる『コネクティングルーム』は事実上、同じ部屋に泊まっているのと同じ。民間企業であれば、男性上司から
女性部下に対するセクハラとして認定される事案です。さらに、公費を使っての出張として適切とは言えません」

 和泉氏と大坪氏をめぐっては、昨年12月に「週刊文春」が「京都不倫出張」を報じた。公費で京都に京大iPS細胞研究所の
山中伸弥所長を訪ね、研究費削減を通告した約1時間の面会後、腕を絡ませて京都観光をしたり、かき氷を食べさせあうなど
3時間にわたってデートした様子が論議を呼んだ。

 菅義偉官房長官は記者会見で「公私は分けていた」とし、二人の行動を問題視しない姿勢を示していた。

 巨額の税金を使った海外出張で、なぜ二人はコネクティングルームに宿泊したのか。京都出張に加えて、海外出張でも和泉補佐官の
公私混同疑惑が浮上したことで、高い倫理観が求められる公務員として適切な行動だったのか、二人が行動を共にしたミャンマー、
中国など計4回の海外出張などはどのような対応だったのか、今後、説明が求められそうだ。

 2月6日(木)発売の「週刊文春」では和泉補佐官と大坪氏の他の海外出張をめぐる疑惑や、山中教授のiPS細胞研究の費用削減を
めぐる国会答弁が虚偽だったことを明らかにする新証拠などについても詳報している。