鋼鉄に染まった身体でここに向かう誠也。その彼に僕は瓶を投げつけて、瓶に入っていた液体が彼の全身に降りかかる。

「なんだ......コレ?」

「皆、一斉に矢を放て」

僕の言葉に再び矢を放つゴブリン兵。だけど今度はその矢に火が付いていて、誠也の身体が炎に包まれる。

「火だろうと俺のスキルが破れ......がぁ......?」

炎の熱によって彼の鉄がドロドロに溶けてい、鉄が溶ければそれは元の身体に戻っていて。
誠也は地面に身体を叩きつけながら苦しそうな斑鳴を上げる。

「あああぁぁあッ!熱い、熱い!がぁぁぁ!」

ずっと同じじるいは似たような言葉を呟き続け、地面に転がる誠也。その打ち上げられた魚のような姿を見ながら僕は微笑むと。

「知っているかい?鉄は熱に弱いんだ。これ小学生レベルの知識だよ」