>>846
これの続き。

【キャラクター】
キャラクターのエピソードを語らせるなどして設定を語らせる点は良い。
戦闘中に過去を思い出すとかなかなか自然で良かった。

ただし、その分だけ台詞がかなりヘタクソな印象を受けてしまった。
ギャップ的な効果もあるかもしれないが、
それを考慮しても恐らく下手、練習不足だと思われる。

なぜかというと、全体的に台詞にキャラクター性を含ませていることが少ない、
もしくはないことが多いから。
せっかく読者がキャラクターの人間性を感じ取れる貴重な機会を
みすみす奪っているように感じてしまう。

唯一、人間性をよく感じ取れたのは最初の司令部からの罵倒的な命令。
常時全キャラクターがあれくらいぶっとんだ言い回しをしてもかまわないレベルだと思う。

例えば最初のソフィの――

・ソフィ・
「言われなくてもやるっての……」

――を、ほとんど意味合いを変えずに――

・ソフィ、魔改造バージョン・
「言われなくてもやるっての。ったく、最近の司令部は肝っ玉だけじゃなくて
とうとう脳味噌まで租チンになったか? 味方を追い込むなよ皮余りの役立たずめ」

――などのように、思い切った台詞を書くことに挑戦してもらいたい。

これによって読者へそれとなく「乱暴」「不遜」「下品」「司令部への不信感」などの
キャラクターの設定を感じさせるようにするといい。

そうすることで読者はその後、このソフィを「それを前提にして想像を膨らませてくれる」からだ。
これをさらっとやっておくだけでもキャラクターが棒人間から遠ざかっていける。

なので、台詞は可能な限り挑戦したものにするといいだろう。
(なお、魔改造バージョンは作品と関係なく適当な例を作っただけです)

また、台詞で状況の説明などをしている箇所が多いが、幸いにも
状況が状況なので不自然と感じることは少なかった。
ただしキャラクター性が含まれていないせいで、ストーリー進行や何らかの説明しか
役割を果たせていないのがもったいない。

そういう時は上記のような台詞の例文のようなものを差し込むのも一つのテクニック。
洋画の戦争ものやアクションものでよくある、兵士同士の軽いジョークの言い合いは
「視聴者に情報を与え、キャラクター像を膨らませたい」という
典型的な手法だったりする。
やりとりが微妙だなと思ったときは「あえて余分な台詞を追加する」ことも検討しよう。