論争の元になった作品は『地に落ちた君への愛は、まるで水のごとく、地に吸い込まれて、もう元に戻る事なんて出来やしない。』
あらすじ
>ファルド・ランテス男爵令息は、とても可愛いアリス・エリド男爵令嬢という幼い頃からの婚約者がいる。
>そのアリスから王都のカフェで婚約解消を宣言されるファルド。
>「私、王子様と結婚するの。だから、貴方とは婚約解消するわ」 って、王太子の婚約者は公爵令嬢エリーヌ。
>公爵家を怒らせてどうするんだ?慌てたファルドは公爵令嬢エリーヌに謝りにいったり、アリスを領地へ連れ帰ろうとしたが、王太子殿下にアリスに近づくなと言われて……

「馬車で二時間」
ド田舎=王都との直線的な距離ではなく 「主要な街道から外れ王都と領地を往復する定期便がない」という意味でのド田舎
とても遠いというのも「歩けば何時間」とかの地理的な距離ではなく「文化的に隔絶した華やかさ」からくる心理的な気後れ

休日に少し無理すれば会えるはずなのに
「街の楽しさに帰らなかった女の子」と「忙しさを口実に街に行かなかった男の子」とのすれ違いから始まって
「故郷を切り捨てて街一番の女の子になろうとした女の子」と「故郷に連れ帰ろうとする男の子」の諍いから
「街に裏切られ故郷にも帰れなくなった女の子」と「故郷を捨てた女の子を見捨てる男の子」という結末

「物理的・時間的に遠くて会えない」よりもこっちのほうがテーマ的にもエモいと思います