CIRCはこれを狙った符号化方式で、元のデータにエラー訂正用の
リードソロモン符号を付けて複数のフレームに分散、その後、各フレームに
対してもう一度リードソロモン符号を付加するという二重の安全策を講じている。
前者をC2符号、後者をC1符号といい、再生時には先ずC1符号でエラーの
検出と訂正を行なう。
このC1訂正では、32バイト中2バイトまでなら訂正可能なので、読み出し時に
発生する少量のランダエムラーは、たいていここで修復できる。

続いてデータの並び順を元に戻すと、C1で訂正できなかったエラーフレームの
中身が分散される。
ここでC2訂正を行なうわけだが、整列後のデータはどの部分がエラーフレームに
あったデータなのかも特定できる状態であり、C2訂正では28バイト中4バイトと
より高い訂正が行なえる。これでも訂正できない場合に、オーディオCDは
エラーフレームにあったデータを前後のエラーの無いデータから推測して補間する。

CD-ROMの場合には、オーディオのような補間では対処できないため、
さらにもう一段階、セクタ単位のエラー訂正機能も設けられている。
こちらは、CD-ROMの1セクタ(ユーザーデータ2,048バイト)に対し、
ランダムエラーとバーストエラーに対処するためにリードソロモン符号を
二重にかけたもので、RSPC(Reed-Solomon Product-like Code)と呼ばれる。