RawTherapee は、100%程度のダイナミックレンジ内の情報で処理するのが基本になっているようだ。
http://kaeruk.ddo.jp/camera/LR_RT_HighQuality_web.jpg

上記画像のグレースケール状になるコマそれぞれは、均一な輝度面を-4EVから+4.33EVの露光範囲を0.33EVの刻みで撮影したRAWを、
LR、RawTherapee それぞれで現像したものを示している。

その表示の上から、LRのなにもしないままの現像。次からは RawTherapee(ニュートラル)の結果で、上から、(1)ハイライト復元ON、
ハイライト圧縮70に設定。(2)ハイライト復元OFF、ハイライト圧縮0に設定。(3)ハイライト復元ON、ハイライト圧縮0に設定。

(1)の、ハイライト圧縮70の数値根拠は、撮影に使用したカメラ(D300)のダイナミックレンジが300%であるから、その領域までの
階調を復元可能にした数値となる。なお、LRの現像では、何もしなくてもスペックとおりの300%階調を表示している。

(2)と(3)の階調を見ると、+2.33EVで飽和している。これが「100%程度のダイナミックレンジ内の情報で処理するのが基本」の根拠だ。

(1)は、300%の階調を再現したものの、その品位は最悪である。飽和直前にはカラーバランスが崩れて色が被っている。また、飽和に
至るまでのコントラストが失われフラット近づく階調のため、実際の写真になる画像では、ハイライト部がグレーで塗り潰したように
見える結果になる。これらは無彩色時の結果であって、色がある被写体では、さらに悪い結果が追加される。

続く...