こんなんどうでしょう。

基本プロット:男性の機能を賦活する新薬をめぐっての争奪戦。
主人公は半ば引きこもりのプログラマ兼データ解析屋。
アトピー性皮膚炎やら化学物質アレルギーやらいろいろあって
会社勤めが不自由。臭いに敏感なので学生時代に同じ学部の
生化学関係の被験者としてバイトをして以来、担当の教授に
紹介された会社の製品管理や開発関連データの分析を仕事にしている。
教授の古くからの友人でもあり、子供の頃から可愛がってくれた大叔父は
田舎で神社の神主をしていた。そして主人公は“鼻”の力を買われて
茸狩りの手伝いをしていた。
その大叔父が亡くなり、名指しで山をひとつ相続することになった。
大叔父が作っていた、ある種の蘭の実を乾燥させたものから作った薬酒には、
男が飲めば強壮・強精、特に ED の治療には特効性があり、
また女性が肌に塗れば男を迷わす媚薬的効果があり、
生理不順などの婦人病にも効果がある。
かつては武将・大名に用いられ、現代においては政財界の大物にのみ
伝わっていた。
ただし、いかんせん原材料に限りがあり、しかもその蘭の自生地は
限られていて、栽培も不可能とされていたため、その存在は秘せられ、
ごく一部で利用されていただけだった。
そして薬酒の製法を知る大叔父は死去、唯一と思われた自生地は
十年以上前にダム湖の底、秘薬の正体は謎のまま失われたはずだった。
ところが弁護士から託されたのは、つい数年前に作られた薬酒と
大叔父からの手紙。大叔父は不可能とされていた蘭の栽培に成功していた!
残された謎の言葉「ボリボリを探せ」を手がかりに、
相続した山のどこかにあると思しき蘭の栽培地を探す一方、
分析を頼んだ研究室から情報が漏れ、生化学の研究者・製薬会社・化粧品会社、
そして農林水産省・林野庁・農協までも巻き込んだ争奪戦が始まった……