>>704続き)
 
そんなこんなで、歌詞は「英語の歌詞」がベースになるわけですが、
たとえば「Waiting in the dark」とかって、僕らには意味が分からないじゃないですか? 
直訳すると「暗闇が来るのを待つ」とか「暗闇で待ち合わせ」とかだと思うんですけど、
おそらく本当のニュアンスはそうじゃないですよね? 
特に、前後の言葉でまた大きく変わってくる。
 
それを1つずつ作詞家に聞いていくんです。 
「これは、どういう意味なんだ?」と。
 
そうすると、「何も考えずに、何も伺わずに、ただ敷かれたレールの上だけを歩く人生を…こう表現してみた」
と教えてくれるわけですね。 
「そういった表現の1つ1つが、原作のメッセージからズレていないか?」を1つ1つチェックしていくんです。 
そして、それがもう凄い量なんです。
 
で、こういうことをしなかったら、どうなるか?というと、まぁまぁ事故るんです。 
どれだけ優秀なスタッフが集まっていても、文化の違いがあるので、
丸投げしちゃうと、とんでもない魔改造をされたりします。 
相手に「やる気」があれば、尚のこと。
 
僕らも過去にそれで痛い目に遭ったことがあるので、とにかく時間を確保して、
向こうのスタッフと過ごす時間を増やして、何度も何度も価値観を共有して、
そしてクリエイティブは、こまめにチェックするようにしています。
 
もう一度言いますが、これがもう気が遠くなるような仕事量なんですけども…
先日、「そんなことを言ってられないな」という感じで、僕の背筋を伸ばしてくれる話を聞きました。