>>931続き
 
それこそブロードウェイの投資家さんとかって、一定以上のお金を出したら
「プロデューサー」というクレジットをもらえたりするんです。 
「お金で肩書きを買う」という凄い世界線です。
 
とにもかくにも向こうではスタッフクレジットがすっごい大事なんです。
 
…という話をすると「まぁ、俺には関係ない話か」となっちゃう人がいると思うのですが、ちょっと待ってください。
 
■「私はこの仕事をやりました」と言い切れる証拠が、助けになる日が必ず来る
 
ついに1ドルが160円になりまして、汗水たらして働いて日本円を獲得することがいよいよバカらしくなってきて、
「いっちょ、海外に出てやろうかな?」と考える人も増えてきたと思います。
 
その時、そこそこ大きなハードルが『ビザ』なんです。 
大企業にお勤めで、海外に支店があって、その支店で働かれるなら、会社でビザをとれますが、
そうじゃない場合、ビザをとるのって結構難しいんです。
 
「え? でも、西野さんからビザをとる時の苦労話、聞いたこと無いんだけど?」という方がいらっしゃるかもしれません。
これに関して言わせていただくと、僕は奇跡的に一瞬で取れたんです。
「顔パス」レベルでとれて、ぶっちゃけ何の苦労もありませんでした。
 
これにはカラクリがありまして、ビザを取得する時に問われるのが
「お前、ウチの国で働いて、お金稼げるの(ウチの国にお金を落とせるの)?」なんです。 
僕の場合は翻訳のハードルがそこまで高くないアニメーションを作っていて、日本でもアカデミー賞をいただいて、
海外の映画祭のグランプリもいただいて、エッフェル塔で個展をしていて、その実績があったから、
「さすがに、コイツは言語関係無しに稼げるだろう」と判断していただけたのでサクッととれたんです。
その実績が無ければ、メチャクチャ苦労したと思います。