>>74続き

そして、その後です。 
コメット&ウィニーの手渡しの列の最後に、CHIMNEY TOWNの若手スタッフの
山邊という男が気持ち悪い顔でニヤニヤと半笑いで並んでいました。
「どうしたの?」と聞いたら、
「『玄関プペル』を買ったので、映画のチケットをください」と返ってきたです。
 
そんなことあります? 
『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』はお前の会社の作品であり、
お前の作品なわけで。
 
若手スタッフが自社の作品を応援購入してくれたんです。
純粋に嬉しかったです。
 
■多くの方に「行ってこい」と背中を押していただいていることに…

『玄関プペル』に手を挙げてくださったサロンメンバーさんがいて、
「受け取りに来ました」と自ら直接配達の権利を放棄された方がいて、
そして、自社の作品を応援購入してくれた後輩がいて──。
 
そんな光景を目の当たりにして、「自分はなんて恵まれているのだろう」と
改めて思いました。
 
多くの方に「行ってこい」と背中を押していただいていることに、
言葉では尽くせぬほどの感謝を覚えると同時に、
それがどれほど有り難く、どれほど恐ろしく、
そしてどれほど挑戦者としての冥利に尽きることか。
 
ミュージカル『えんとつ町のプペル』に「迎え灯」という曲があるのですが、
その歌詞に「夢と命が交錯する二重螺旋に巻き込まれた」という一文があるのですが、
僕の身体は今まさにそこにあります。