さて、このスレでもとっくにネタになってたので今更感もあるが3/18にシン・仮面ライダーを観に行ってきた。
この作品、現状の世間の評価を見ると、どうやら好き嫌いがかなり分かれているらしい。

オレは自分の好きなジャンルについては、基本的に他人のレビューやらは一切気にしないのでその辺はどうでも良いのだけれど、
映画を観た後の鑑賞後感としては、これよりもシン・ウルトラマンの方がスッキリしたというか「いやあ良いもん観たわ!」感は強かった。

横文字や専門用語的なものを連発するセリフとか、劇中に出てくるなんか小難しい説明や理屈なんかは「ああ、こりゃ庵野作品だな」という感じ。
まあそこはそれなりに楽しく観られたのだけど、正直オレ的にはストーリー展開がダメだった。

思いきりネタバレになってしまうが、緑川ルリ子と本郷猛がどっちも死んで生き残ったのは一文字隼人だけ。というのは頂けない。ていうかダメ。

おそらく「シン」は藤岡弘、・佐々木剛のドラマ版ではなく、原作漫画版を基にして作られたと思われ、
確かに漫画版では途中で本郷は死んでしまい一文字だけが仮面ライダーとしてショッカーと戦っていくのだが、
仮面ライダーといえば今の時代においてはもはや本道は実写版。

これが仮面ライダーが単発の作品だったならまだこんな内容でも良かったけども、昭和~平成~令和と50年に渡り歴史が紡がれてしまっているのに、
それをぶっ壊すような内容にしたのはオレ的には納得いかなかった。

特に昭和ライダーなんて大雑把に書けば、初代~RXまで話が繋がってるようなもので、中でもV3は1号と2号がいなければ誕生しない。
もし「シン」を初代仮面ライダーの正史とするならば、V3以降の仮面ライダーはいなかったことになってしまう。

格ゲーでいうなら、SNKの「餓狼伝説」や「龍虎の拳」の繋がりを無視して、「KOF」シリーズのストーリーを正史にしてしまっているようなものだ。

これはアカン。仮面ライダーファンとして、これはアカン。

でも、映像とアクションは凄かった!!
始まっていきなりの派手なカーチェイスと、かつての石原軍団の刑事ドラマを彷彿とさせるような車の爆破と破壊。
バチバチガチガチの格闘アクションと、容赦のない流血描写。

今の日本でこれだけのアクション映画を作れるとは思わなかったし、これは素直に「庵野スゲー!」と驚嘆した。
あとは随所に仮面ライダー「らしさ」がきちんと盛り込まれてるのも、庵野の拘りが見て取れたし観てて楽しかった。

最終的なオレの評価だけど、多分この作品は仮面ライダーを観たことがない人の方が楽しめると思う。
仮面ライダーファンは既に「仮面ライダーとはこういうもの」という知識・イメージが出来上がってるから、「ん?」ってなる人が多いんじゃないかと思う。

つまり何が言いたいかっていうと、Kさん。シン・仮面ライダーを観ましょう。