実に2時間半。落合監督の白井オーナーへのシーズン終了報告は伊藤管理担当が
「おそらく最長だな」と話すほどのロングランになった。

例年通り、白井オーナーが落合監督の報告内容を報道陣に説明。クライマックスシリーズ(CS)で
巨人に敗れた10月24日、報道陣の前で口にした「風が吹き続けた1年」という言葉を繰り返したという。
「風とは」と問われ「WBCや故障者、(CSでの)吉見の問題」と、今春の
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に12球団で唯一選手を派遣せずに批判されたことや
吉見の治療行為がアンチ・ドーピング規定違反の疑いを持たれたことなどを挙げた。
そうした今季を踏まえ、コーチングスタッフの持ち場替え、1、2軍入れ替えを
「ドラゴンズを生まれ変わらせるためにはこういう人事構成が不可欠である」と考え行ったことも話した。

白井オーナーから、今季はレギュラーシーズンで8勝16敗と大差をつけられ、CSでも
1勝3敗に終わった「巨人には、どうしても勝てないのか」と問われると「いや、勝てます」と即答。
同オーナーは「どうやって勝つか、詳しいことも言っておった」と頼もしげだった。

選手の考え方について落合監督から「大変能力のある選手なのに自信を持ってない人がいる。
それほどの能力がないのに非常な自信を持っている選手もいる。自分の持っている力を
正確に評価できるよう指導したい」との発言もあった。
さらに「投手の場合、この捕手だと投げやすいけれども、あの捕手だとどうも投げにくいという
捕手と投手との取り合わせについて気にする人もいるが、それは本来自制すべきだ」と指摘。
どんな環境でも力を発揮できるしぶとさを身につけさせたい考えのようだ。

「トレードはしない。中で選手を育てる」と現有戦力の引き上げを宣言したという落合監督。
白井オーナーは「力を引き上げることは期待できると言えます」と球団史上最長の
連続7季目に挑む指揮官への期待を口にした。 

http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/200911/CK2009110602000034.html