昭和63年3月、愛知県名古屋市中川区のアパートに会社員(当時31歳)の男が帰宅。室内で妻である臨月の妊婦(当時27歳)が殺され、赤ん坊が泣き叫んでいるのを発見した。
妻は両手を縛られ、首に電気コードを巻かれ絞殺されていた。死体は薄い鋭利な刃物で、みぞおちから下腹部にかけて縦38センチにわたって切り裂かれていた。
赤ん坊がへその緒をつけたまま泣き叫んでいた。犯人は絞殺後、胎児を生きたまま取り出してへその緒を刃物で切断し子宮にコードを切り離した電話の受話器とキャラクター人形のついたキーホルダーを入れて逃走した。
胎児は男の子で、太ももの裏、ひざの裏、睾丸の3箇所を刃物で切りつけられていたが、病院で約1時間の手術を受け一命を取り留めた。
なお、絞殺の凶器は別の物であり、首に電気コタツのコードが巻かれたのは死後とされている(コンセントが刺さっていた状態で発見された)。
有効な手がかりがないまま平成15年3月に公訴時効が成立し未解決事件となった。世間の好奇の目にさらされ続けた夫と子供は平成11年に日本国外に移住している。