阪急電鉄と阪神電気鉄道は3日、それぞれ全駅にホーム柵などを設置しバリアフリー化を進めるため、来年4月1日に普通券と通勤定期券を値上げすると発表した。値上げ幅は両社とも普通券が一律10円、通勤定期券が1カ月で380円、3カ月で1080円または1090円、6カ月で2050円または2060円。通学定期券は変更しない。

世界初「クロエ」アイス店や「トム ブラウン」バー併設店 神戸阪急が6フロア新装

 国が昨年創設した新制度を活用。駅のバリアフリー化のため乗客に負担を求める制度で、整備費を運賃に上乗せして徴収する。両社は3日、同制度に基づく計画を国に届け出た。関西では初という。山陽電気鉄道と神戸電鉄も同様の届け出を「検討中」としている。

 阪急は2040年度末ごろまでに全86駅にホーム柵を設ける計画。春日野道駅(神戸市中央区)には22年度中にエレベーターと新改札を設置する。阪神は42年度ごろをめどに全49駅にホーム柵を設ける。国がバリアフリー化の目標を定めている乗降人員1日3千人以上の46駅には既にエレベーターや多機能トイレなどを整備済みだが、住吉駅(神戸市東灘区)など3千人未満の駅でも整備する。

 35年度までの整備費は、維持更新を含め阪急が900億円以上、阪神が320億円以上を見込む。設備の維持更新費も国制度の対象で、値上げの料金は36年度以降も継続予定という。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ee65b60bc389d768d05cf153d4eaf24ed8af6ba1