ひぬま?こえぬま?

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【西武線の追突、車内に悲鳴 吹き飛ぶ体、動かぬ人】1986年3月23日

「あー、ぶつかる」。乗客の1人が叫び声をあげた直後、電車の窓ガラスは砕け散り、
乗客は手すり、床にたたきつけられた。あちこちであがる悲鳴。何人かは気を失い、ピ
クリとも動かない。
めくれあがった電車の床、ひしゃげた車体、何本も走る亀裂が、衝突時の衝撃の激しさ
を物語る。
大雪に見舞われた23日正午すぎ、東京都田無市の西武新宿線田無駅構内で起きた追突
事故。
救出活動も雪のため大幅に遅れ、降りしきる雪の中で救急車の到着を待つ乗客らの顔は、
その時の恐怖、痛みと、寒さとでひきつっていた。

追突された電車の一番後ろの車両に乗っていた埼玉県所沢市泉町、無職肥沼俊也さん
(19)は、たまたま衝突の瞬間をつぶさに見ていた。
「パンタグラフの故障のため、しばらく停車します、と車内放送があった。
それから10分ぐらいたった時、突然、『あ、ぶつかるぞ』と男の人の声がした。
後ろを見ると追突した電車のガラスの部分と、乗っていた電車の最後部のガラスがぶつ
かる寸前だった。座っていたいく人かが立ち上がった。
ドカーンと音がして、気がついたら座席から1メートル離れた床の上にうつぶせになっ
ていて、左目の上から血が流れていた」