<着工5条件から見た両ルートの現状>

1.安定的な財源見通しの確保
小浜:× 京都府の実質負担額が2000億前後府民1人当たり10万円と見込まれるので京都府が応じられる可能性がほぼ見込まれない
米原:△ 滋賀県の負担については、関西広域連合で受益に応じた負担という合意が一度話されているのでその枠組みで解決可能

2.収支採算性
(どちらも不明)「営業主体の 収支改善効果」(30年間の平均)がプラスであること」の確認であるが現時点で公表されていない

3.投資効果
小浜:× 2016年時点では便益を大幅にサバ読んで1.05としていたが、工事費が2.1兆⇒3.4兆〜3.9兆と大幅にUp、工期も10年以上伸びてB/Cは0.4前後になる見込み
米原:〇 2016年時点で工事費が過去事例から考えられないほど高く見積もられていたが、それでもB/C=2.2で2023年時点でも1.0を下回る可能性はほぼなし

4.営業主体であるJRの同意
小浜:〇 JR西日本自身の提案ルートのため同意は確実
米原:△ JR西日本は現時点で米原ルートの場合についての言及はない

5.並行在来線の経営分離についての沿線自治体の同意
小浜:× 福井が小浜線の滋賀が湖西線の経営分離をいずれも拒否している
米原:△ 滋賀は並行在来線の分離を拒否しているが、米原ルートの場合は固定資産税が沿線自治体に入るためこれを原資に3セク運営で妥結する可能性などが残されている