>>566
>ポツダム宣言が求めてゐるのは――

>日本國政府ハ日本國國民ノ閒ニ於ケル民主主義的傾向ノ復活強化ニ對スル一切ノ障礙ヲ除去スヘシ
>言論、宗敎及思想ノ自由竝ニ基本的人權ノ尊重ハ確立セラルヘシ

>―― であつて、敢へて帝國憲法を改廢す可き理由は何處にも無い。

そうだね、機関説美濃部もそんな事を言っていた
しかしその帝国憲法下で「民主的傾向」が圧殺され「基本的人権ノ尊重ハ確立」されなかった
機関説美濃部の著書は発禁となり不敬罪で送検され、機関説の元祖で師匠の枢密院議長一木喜徳郎や近い金森徳次郎内閣法制局長官も攻撃される
相対する天皇主権説によって岡田内閣は「国体明徴声明」を出し、機関説は芟除され立憲主義は否定される
軍でも明徴声明に反対した渡辺錠太郎教育総監は二・二六事件で殺害される

機関説のままだったらその論も通じるかもしれない
しかし機関説を排除して天皇主権説に変えた以上言い訳は出来ない
少なくとも主権説が成立するだけの解釈の余地があった欠陥憲法だった事は間違いない
占領直後、無任所大臣の近衛はマッカーサーに「憲法改正」の必要があるか腹を探りに行くと、「当たり前だろアホか、憲法改正して自由主義的要素を十分取り入れろ」と示唆
前にも言ったがアメリカ政府は8月29日「降伏後ニ於ケル米国ノ初期ノ対日方針」をマッカーサーに通達していた

第一部  究極ノ目的「日本国民ハ個人ノ○自由竝ナラビニ○基本的人権ノ尊重特ニ信教集会言論出版ノ自由ニ対スル欲求ヲ増大スル様奨励セラルベク且○民主主義的及代議的組織ノ形式ヲ奨励セラルベシ」
第三部 政治「個人ノ○自由及○民主主義過程」「○宗教的信仰ノ自由ハ占領ト共ニ直ニ宣言セラルベシ」「○集会及公開言論ノ権利ヲ保有スル民主的政党ハ奨励セラルベシ」「人種  国籍  信教又ハ○政治的見解ヲ理由ニ○差別待遇ヲ規定スル法律  命令及規則ハ廃止セラルベシ」「政治的理由ニヨリ日本当局ニヨリ不法二○監禁セラレ居ル者ハ釈放セラルベシ」
など、憲法改正なんてのは8月前からとっくに計画済み