不穏な話が続いているので、話を正常な方向に戻すと――

無料本の古典では、H・R・ハガード「洞窟の女王」と「ソロモン王の寶窟」のテキストが
ネット上で公開されている。 (著作権の切れている 平林初之輔 訳)
http://umetake.d.dooo.jp/kindle/sample.html#Haggard01

あとホラー関連では、BOOKS桜鈴堂というところ (個人出版?) が著作権切れ作品を
翻訳し、比較的安い電子書籍として販売している。
https://www.amazon.co.jp/s/search-alias=digital-text&;field-author=BOOKS%E6%A1%9C%E9%88%B4%E5%A0%82

児童書を中心とした著作権切れ作品の翻訳では、望林堂完訳文庫なんてレーベルも。
こちらは翻訳者が同じなので個人出版だろうと思う。
https://www.amazon.co.jp/s/search-alias=digital-text&;field-keywords=%E6%9C%9B%E6%9E%97%E5%A0%82%E5%AE%8C%E8%A8%B3%E6%96%87%E5%BA%AB

こういった調子で、翻訳に自信のある人たちが自分で面白そうな作品を選び電子書籍で
個人出版するというのは、なかなか良い流れだと思う。

桜鈴堂と望林堂、どちらにもレ・ファニュの 「カーミラ」 が入っているため、両者の翻訳を
サンプルで比較してみると、訳文がかなり違っているので興味深い。
桜鈴堂の訳は女性の語り口に重点を置き、望林堂は児童書として簡潔な訳文となるよう
工夫しているのが分かる。