>>521
「デューン 砂の惑星」 は、昔ずっと 「デューン砂 の惑星」 だと思っていて
デューン砂って何だろう? といつも疑問だった

>>523
SFのなかでは、エドモンド・ハミルトン 「フェッセンデンの宇宙」 みたいな作品が
SFとしての醍醐味や特徴を一番うまく表現できていると感じている

この作品の場合、アイデアや発想は、現代のコンピュータシミュレーションなど、
宇宙論の検証でも実際に現実化されており、科学的にも十分遜色がない

その一方で、人間の残忍な行為であったり、現実世界との入れ子構造であったり
する、科学から踏みだした観念的で思弁的な小説としての部分は、形而上学的
でもありなかなか一筋縄ではいかない

文芸評論というのは、文学の世界でも意外と感心させられるような作品が少なく、
自分の場合パッと頭に浮かぶのは、ナボコフの文学案内や柄谷行人の一部文芸
評論程度しかなかったりする (バフチンや小林秀雄は我田引水が強すぎる)

そう考えると、SFの評論というのはセンス・オブ・ワンダーを批評のことばで表現し
なければならないわけだから、知識の問題だけでなく、文章の表現力という部分
でも、かなりハードルの高い作業になるように思う

映画評論の場合は、淀川長治の語り、蓮實重彦や町田智浩など、文章も語りも
うまい人たちがいて、あちらはなかなか人材が豊富だと感じるのだけど....