物理学者のファインマンも言っているけど、科学の信頼性を保証しているものは
つねに自身の誤りを認め訂正できる点にある

そういう意味からしても、SFが現在の知見に縛られているのは考えが狭いと思う
アインシュタインなども、自身の一般相対性理論から導かれるブラックホールの
存在を否定していたし、量子力学は計算結果が合っているだけで観測問題など
まだ研究者によって意見が異なっている

だから、タイムマシンで過去に行けないという現在の学説をSFまでもが支持しな
ければならない理由はないはずだよ

それにSFは思弁小説(Speculative Fiction) でもあるわけだから、現実にはあり
得ない状況を設定し、その世界に生きる人間の姿を描き出すという手法は、小説
ならではの方法論ともいえる

数学や科学には不可解な点がまだ色々とあって、実数や複素数の世界などまだ
まだ分かっていないことの方が多い
たとえば、実数は大雑把に連続した数ということは分かっていても、それを細かく
見た場合、円周率πやネイピア数eといったほんの一部の超越数が知られている
だけで、もっと意味のある数がどれだけ潜んでいるのかは分からない、暗黒宇宙
が無限に広がっているといってもいい状態にある

物理学者も、なぜこれほど物理に数学が役立つのか分からないというのが本音
以下は、その点について物理学者が率直に述べた有名な講演記録

ユージン・ウィグナー 『自然科学における数学の理不尽なまでの有効性について』
https://ch.nicovideo.jp/niconicoffee/blomaga/ar1125915