魔女エスバー編より
胸や頭部のハッチが開けられた。このままでは原子炉や電子頭脳まで壊されてしまう。
そのとき田中課長を同じ事を考えてしまったらしく魔女はニヤリと笑うと
「8マン、今まではお前の頭の中を覗くことが出来なかったが今度こそ見させてもらうぞ!」
すると記憶装置のリールが急速回転し、私の目から今まで見た出来事が次々に映し出されていく。
「もっとだ!もっと!!」
私の記憶装置は主にヴィデオグラムテープに媒体を頼っている。それが必要以上に稼働させられギュルギュルと異様な音を立て始めた。
ああっ!わたしの記憶が! 思い出が!急激な摩擦熱に耐えられず記憶テープが燃えていく!
同時に燃えて溶け出した記憶装置は熱い雪崩となって電子頭脳の精密な基盤へとなだれ込んでいく。
ああっ、このまま魔女に敗れてしまうのか!?
そのときビバトロンから異様な音と光が発せられ爆発した。
ビバトロンの破壊とともに魔女も消滅した。
しかし私ももう駄目だ。記憶ノ殆ドヲ失イ東八郎デナク試作人造人間08号の残骸トナリツツアルワタシ。
ワタシハダレダ。イヤ、ワタシトハナニカ。ワタ・・・