小松左京は阪神淡路大震災に真っ正面から取り組みすぎて、心を病んだという。
ここで気力を消耗しなければ、「虚無回廊」をもう少し先まで書けたかもしれない。

平井先生はエンタメで金を稼ぎつつ、
究極的には自らの安心立命のために作品を書いていたのだから、
そんな危ない案件に取り組むものだろうか?

バキという格闘漫画で、究極の護身とはそもそも危険に近づけない状態、
要するに勝てない敵に出会わない運命を選ぶことというネタがあった。
例えば、シグに勝てないのなら、シグと会わない運命を選べばいいのだ。

神仏のご加護か、平井先生の護身は完成していたのだろう。