黒澤が「キングの身代金」を「原作」に「天国と地獄」を撮ったようなもんか。
宮崎駿の「未来少年コナン」も確か海外SFが原作で、アニメの雰囲気を期待して読むとあてが外れるって話もあったな。

そういや「俗物図鑑」と「ウイークエンドシャッフル」が同時期に映画化された時、筒井の反応の温度差を指摘したのは平岡正明だったかな。

俗物図鑑:「内藤さん、次の映画にはわしが金を出す」
ウイークエンドシャッフル:「あれは中村さんの映画」

たぶん「監督の作家性を前面に出すアレンジ」というより「ストーリを不明瞭にしてしまう場面の挿入」が嫌いなような気がする。
大林版「時をかける少女」はアレンジされてるけど物語性は原作を逸脱してないからな。
「富豪刑事」は「大金持ちの刑事が金をふんだんに使って事件を解決」っていうお話が崩れなければ、きっと否定しないだろうと思う。