>>611
太宰とかが読まれてるといっても、翻訳ファンと日本文学ファンがどの程度被ってるかもわからんし、条件が違いすぎて比べてもあまり意味がないと思う
日本作品ばかり読んでいる人には、海外翻訳を読みにくいと感じて敬遠する人もいるそうだし

>それって、出版業界の洗脳だと思う
普通に古い作品を読んでいての実感だけどなあ
もちろん旧訳の方が読みやすいと感じる作品もあるけど、新訳の方がだいたいは読みやすくなってる

そりゃクセのあるのは新旧どっちも探せば例はあるだろうが、例えば新訳の方がすんなり意味が取れて情景が浮かんだのが『未来のイヴ』
旧訳はこの冒頭の詩以降も、旧漢字旧仮名遣いのオンパレードでストーリー自体を楽しむ邪魔だった

(1977年)
苑生の態はさながらに身を横たへし美女の
逸樂の夢にまどろみ、うつらうつら、
雙の瞼を大空に閉ずる姿を想はしめたり。
光の花を繚亂と飾れる一つの輪の中に、
紺の天つみそらは、けざやかに閉ぢ込めてあり。

(2018年)
青く開かれた空に向かって、瞼を閉じ
心地よくまどろむ、美しき女
その姿に似て
庭園は 円環に咲く〈光の花〉の輪のなかに
空の青さを閉じ込める

まあ、選べるようにするためにも、新訳はどんどん出していくべきよ