以前、ラジオで五木寛之が自作の掲載された試験問題について、自分の意図には複数の含みがある。
だから、1つの正解だけに絞られると困ると話していたことがあった。

一方、こちらは『超入門! 現代文学理論講座』という本を読み始めたところで、本書では作者により書か
れた作品を「テクスト」として書き手の主張や主題とは切り離すことで、織物(texture)のような素材として
多角的な視点から捉え直すという戦略を明らかにしている。

要は、「作者は何を言いたいのか」、「主人公の心情はどうだったのか」といった、学校の国語教育により
枠にはめられた作品の読みかたから脱却し、学校教育の約束ごとから解放された様々なテクストの読み
かたを本書では伝授している。