量子力学の発見がランダムなものから始まった、と言うのが誤解だろう
プランク定数や黒体放射の理論を発見したプランクですら量子という考え方を、法則を発見してからも8年間も受け入れられなかった
つまり実験結果から規則性、法則を見いだしたのが先で、その法則がその後の実験結果にも完全に当てはまったから、それを理解するために(他の学者による)量子という考え方を受け入れざるをえなくなった
シュレーディンガー方程式を発見したシュレーディンガーもこの方程式は未完成なもので、宇宙は決定論的なはずだと考えていた
つまり量子力学ですら、完全な法則性を発見してその理論が実験結果、観測結果に完全に適合したから、むしろ宇宙はランダム性を持っている、という考え方を認めざるを得なくなった
アインシュタインですら量子論をなかなか受け入れられなかった(「神はサイコロを振らない」という言葉も残している)
量子論の発展の経緯を考えたら、むしろ「三体」に描かれている、物理学者が実験結果のランダム性(というかデタラメ性)に直面して絶望した、というのは(自殺まではともかく)むしろ納得できる