SFの実写がダメなのは、映画業界にSFのセンスが乏しいスタッフが多いからだと思う。

SFとなると、セットや背景がとたんに貧相な感じになるし、衣装のデザインや登場人物たちの演出も安っぽいものになってしまう。
SFというふだん馴染みのない環境に置かれた役者は借りてきた猫みたいになってしまうし、(SFに慣れない)監督はそうなった役者に上手く演技をつけることもできない。

小津映画のように、監督が脚本を書き屋内のセットまで自分で図面を引き、カメラや編集の仕事にまで細かく指示できるような場合は、非常にスタイリッシュな画作りをすることができる。
こうした映画に収まった日本人というのは、ちゃんと日本人として作品の中に上手く溶け込んでいるんだよね。

The Films of Yasujiro Ozu
https://youtu.be/ujAldDnOYWQ&t=12s