子供のころホームズものが好きだった理由は、主人公に恋愛要素がなかったから。
一方、ルパンものは主人公の恋愛要素が多く、ベタベタしていてあまり好きじゃなかった。
でも逆に、ルパンはその点が女の子たちに人気だった。

ホームズものでは恋愛要素の少なかったドイルも、SFでは恋愛要素が多く描かれている。
『失われた世界』では、主人公が失恋をきっかけに未開の地への冒険におもむくことになるし、
『体外遊離実験』という短編では、実験により博士と弟子の中身が入れ替わってしまい、父に
隠れて弟子と恋仲だった博士の娘は、急に態度が冷たくなった弟子を追いまわし、父のいな
いところで、ひしと弟子(中身は博士)に抱きつき博士が困惑する、といったドタバタが繰り広
げられ、なかなかおもしろい作品だった。

恋愛要素の無いSFでは、パっと頭に浮かんだのは男性の乗員だけで宇宙探索をするレムの
『砂漠の惑星』、ほかにもジョーンズのジェイムスン教授シリーズなども、死んだ主人公が宇宙
人の技術でロボットとして復活する話なので、恋愛要素はなかったような気がする。

SF映画では、『遊星からの物体X』には恋愛要素なかったよね。