「平野!平野はいずこ!」彼女の妄執は如何なる責め苦を受けようとも仇敵以外からの如何なる害意をも受け付けぬ、受け付けぬのだ。平野への道を阻む長谷川を押しのけ、もはや見えぬ瞳をどこかにいるはずへの平野に向ける。平野と雌雄を決することを阻む事こそが彼女を不滅の存在へと変え続けるのだ。