宇宙の終末「真空崩壊」を量子実験でモデル化&再現することに成功

 ある日、はるか未来に宇宙が一瞬にして消滅してしまうかもしれない――そんなシナリオとして理論物理学で長らく語られてきたのが「真空崩壊」です。
 私たちの宇宙が実は「偽の真空」に閉じ込められている場合、量子の揺らぎによってエネルギーがより低い“真の真空”が突然生まれ、その“泡”が光の速さに近いスピードで宇宙を塗り替えてしまうという、壮大かつ恐ろしい終末論です。
 多くの理論では、もし真空崩壊(偽の真空から真の真空への遷移)が実際に起こると、現在の宇宙を支える「真空」の性質が根本的に変わると考えられています。
後略