「植物が鉱物を作る」世界初の発見:シダ植物体内でレアアース結晶化を確認、持続可能な資源革命への道

 中国科学院(CAS)の研究チームが、特定のシダ植物の体内で、レアアース(希土類元素)が自発的に鉱物化し、結晶構造を形成していることが世界で初めて観測された。

 通常、地質学的な高温・高圧環境下でしか形成されないはずの鉱物が、植物の細胞組織内という常温・常圧の環境で生成されていたこの事実は、これまでの地球化学および植物生理学の常識を覆すものである。
 この発見は、環境負荷の高い従来のレアアース採掘に代わる、植物を用いたクリーンな資源回収技術「ファイトマイニング(Phytomining)」の実用化に向けた決定的なブレイクスルーとなる可能性を秘めている。
後略